愛知・名古屋周遊パスってご存知ですか?
目次
あいちなごや周遊パス
愛知県内の26の美術館や博物館などに平日限定で入場できるお得な共通チケット「あいち・なごや周遊観光パスポート」のことですね。このパスポートは、1施設目の利用日から90日間有効で、全施設を利用すると最大で17,130円もお得になるチケットで
販売価格は3,500円でした、大人・子供同額です。電子チケットはウェブサイトから24時間購入可能で、紙チケットは愛知県内の観光案内所などで購入できます。
去年の7月22日から販売が開始され、最終有効期限は2025年3月14日となっています。
また、平日のみ利用可能で、一部施設では土・休日以外にも利用除外期間が設定されている場合がありますので、利用前に公式サイトで詳細を確認することをおすすめします。
名古屋港水族館、トヨタ博物館、リニア・鉄道館、博物館明治村など、魅力的な施設が多数含まれています。
という内容になります
僕は販売されてすぐに購入したのですが、夏はサーフィンに忙しく(笑)寒くなった頃を狙っていこうと考えてました。
そんな呑気に考えていたせいか期限が迫ってきていて慌てはじめ
まずは長年にわたって気になっていたトヨタ博物館へ行こうと思い、行ってきましたw
トヨタ博物館へ
トヨタ博物館を訪れ、想像以上の感動と刺激を受けました。単なる自動車の展示ではなく、100年以上にわたる自動車の進化の歴史を肌で感じることができる場所です。特に印象的だったのは、博物館に展示されている多くのオールドカーが実際に走行可能であること、そしてその走る映像が流されていたことです。静態展示ではなく、今も動くことができるという事実に、自動車の持つ「生命力」とToyotaの誇りを感じました。
また、私はミニカーをコレクションしており、憧れの車を模型として部屋に飾ってあるのですが
その実車を目の前にしたときはとても感動しました。まさか実車が見れるなんて!「これがあのミニカーの実車なんだ」と、胸が熱くなる瞬間でした。
今回紹介したい車は、トヨタAA型、ガソリン車第一号のベンツ、フォードTモデル、ダットサンフェアレディ、そしてTOYOTA 2000GTです。それぞれの車がどのような時代に生まれ、どのような影響を与えたのか、時代の流れとともに紹介していきます。
さらに、日本の経済発展と自動車産業の関わり、昭和30年代と現代の年収と車の価格の比較を通じて、自動車がどれほど私たちの生活に影響を与えてきたのかを考えます。
自動車の誕生と普及の歴史
1-1. 世界初のガソリン車:ベンツ・パテントモトールヴァーゲン(1886年)
自動車の歴史は、1886年にカール・ベンツが開発した「ベンツ・パテントモトールヴァーゲン」から始まります。これは世界初のガソリンエンジン自動車であり、現在の車の原点とも言える存在です。
しかし、当時の社会ではまだ馬車が主流であり、自動車という概念自体が一般的ではありませんでした。その中でカール・ベンツの妻、ベルタ・ベンツが自ら試験走行を行い、実用性を証明したことが、自動車が世に広まるきっかけとなりました。
1-2. 自動車の大量生産を可能にしたフォードTモデル(1908年)
1908年、アメリカのフォード社が発売した「T型フォード」は、自動車の歴史において革命的な存在となりました。なぜなら、この車は従来の手作り生産ではなく、**「流れ作業方式(ベルトコンベア方式)」**を導入することで、大量生産を可能にしたからです。
この生産方式により、T型フォードはそれまでの高級品だった自動車を、一般の人々が手の届く価格で購入できるものに変えました。これによってアメリカでは自動車が急速に普及し、「クルマ社会」の基盤が築かれたのです。
また、この大量生産方式は後の日本の自動車産業にも大きな影響を与え、トヨタをはじめとする日本のメーカーが独自に発展させていくことになります。
日本の自動車産業の黎明期
2-1. トヨタ初の乗用車:トヨタAA型(1936年)
日本の自動車産業の歴史を語る上で欠かせないのが、トヨタAA型です。これは1936年にトヨタ自動車工業(当時は豊田自動織機自動車部)が開発した、トヨタ初の量産乗用車です。
この車は、アメリカのデザインを参考にしつつ、日本の道路環境や技術に合わせて開発されました。戦前の日本ではまだ自動車産業が未成熟だったため、AA型の登場は国産車の発展において重要な一歩でした。
2-2. トヨタAA型の現存車と博物館の展示車
ここで重要なのは、トヨタAA型の実車が一度歴史の中に埋もれたものの、2008年にロシアで発見されたという事実です。実際に走行可能なAA型は、長年ロシアで保管されており、トヨタ社の調査によって実在が確認されました。
一方、トヨタ博物館に展示されているAA型はレプリカです。しかし、それでも当時のデザインや構造を忠実に再現しており、戦前の国産乗用車の雰囲気を味わうことができます。
このロシアで発見されたAA型実車がいつかトヨタ博物館へ来るといいなと勝手に思いまいた
現在はオランダにあるそうです
高度経済成長と日本車の発展
3-1. スポーツカーの登場:ダットサンフェアレディ(1962年)
1960年代、日本車は世界市場への進出を目指し、本格的なスポーツカーの開発が始まりました。その代表がダットサンフェアレディです。この車は、欧米のスポーツカーに負けない高性能と、手頃な価格を兼ね備え、日本のスポーツカーブームの先駆けとなりました。
3-2. 日本のスーパーカー:TOYOTA 2000GT(1967年)
そして1967年、日本が誇る名車TOYOTA 2000GTが登場しました。この車は、トヨタとヤマハが共同開発し、流麗なデザインと高性能を備えた「日本のスーパーカー」として世界に衝撃を与えました。映画『007は二度死ぬ』にも登場し、日本車のイメージを大きく向上させました。
昭和30年代と現代の年収・車の価格比較 ~ 価値観の変遷と心理的な変化 ~
昭和30年代と現代を単純に年収と車の価格で比較すると、昔は「車=贅沢品」、今は「車=生活必需品」といった価値観の違いが見えてきます。しかし、実はこれだけでは不十分で、お金の価値や社会情勢、人々の心理を掘り下げると、もっと面白い違いが見えてきます。
昭和30年代(1955~1965年)
•サラリーマンの平均年収 :約50万円
•スバル360(1958年) :42.5万円(年収の約85%)
•トヨタ パブリカ(1961年) :38.9万円(年収の約78%)
当時、車は「人生で一度は買いたい憧れのモノ」だったようです。家と同じように、一生モノの買い物という意識が強く、「持つこと」自体がステータスになっていたようで。周囲に「マイカーを持っている」と言えることが、社会的成功の証のような時代だったようです。
さらに、この時代は「貯金第一主義」が根強かった。お金は汗水流してコツコツ貯めるもの。ローンを組むことは「借金を背負う=リスク」と考えられ、車を買うためには何年もかけて貯金をするのが当たり前だった時代みたいです。
僕は60回ローンを組んで21歳位の時に中古車を購入しました
当時のお給料は車のローンとガソリン代と遊ぶお金でほとんど泡のように消えていきました(笑)
更に、当時の物の価値に対する考え方も違っていたようです。
例えば、昔の日本人は「物を大事にする」文化が強く、壊れたら修理して使い続けるのが普通だった。
だからこそ、一度買った車は長く乗り続けるのが一般的だったのですが
2020年代(現代)
•サラリーマンの平均年収 :約400万円
•一般的な新車価格 :200万~300万円(年収の約50~75%)
現代では、車は「便利な道具」へと変化している。もはやステータスではなく、「移動手段の一つ」としての位置づけが強く さらに、サブスクやカーシェアなど、「所有」よりも「利用」の時代になってきているようです。
また、現代の日本人は「ローンやクレジット」に対する抵抗がほとんどなくなっていて、むしろ「今すぐ欲しいものは今手に入れる」が当たり前の時代。車も住宅ローンと同じく、ローンを組んで買うのが一般的になった。「今を楽しむ」「お金は使うためにある」という価値観が広まり、貯金よりも経験や利便性を優先する傾向が強くなってきたようです
さらに、環境意識の変化も大きい。
昔は「壊れたら直して使う」だったが、今は「新しいものに買い替える」が主流。
技術の進歩によって新車の性能が飛躍的に向上したことで、5年~10年で買い替えることが一般的になった。
現在は修理代よりも新しく買った方が安いこともありますよね?!
価値観と心理の変化から見える本質的な違い
ここで面白いのは、同じ「車を買う」という行為でも、背景にある価値観がまったく異なること。
•昭和30年代の人々 :「車を買うこと=一生モノの投資」「成功の証」「大事に長く乗る」
•現代の人々 :「車を買うこと=便利なツールのひとつ」「必要なら買い替える」「ローンも選択肢」
この違いの根底には、日本の社会経済の変化がある。高度経済成長期の日本は「みんなで頑張って豊かになろう」という時代だった。だからこそ、車は「努力の結果手に入れるべきもの」とされ、その所有が人生の成功を象徴していた。
一方、現代の日本は成熟経済に入り、豊かさが当たり前になった。成功の形は多様化し、「物を持つこと」よりも「経験を重視する」時代になった。そのため、車の価値も「持つこと」から「使うこと」へとシフトしたんですかね?
過去と未来をつなぐもの
こうした価値観の変遷を考えると、「車の未来はどうなるのか?」という問いが浮かび上がります
所有から利用へと移り変わった今、次に来るのは「運転しなくてもいい車」「空を飛ぶ車」なのかもしれないですね
昭和30年代の人々が「マイカーを持つ」ことを夢見たように、現代の私たちは「運転しなくてもいい車」「空飛ぶ車」に夢を抱いている「運転しなくてもいい車」はもうすぐ日本でも現実となりそうだし「空飛ぶ車」も夢ではなくなってきてますよね
こうして、人類のモビリティの歴史は、「移動手段の変革」そのものなのだと改めて実感します
初代トヨタ社長の言葉「創造限りなく」は、常に革新を追求する精神を表しているように感じます。
トヨタ博物館で見た数々の歴史的名車が、当時のエンジニアたちの挑戦と創造の結晶であるように、今まさに「未来の名車」を生み出そうとしているのかもしれないです。
トヨタ博物館で実際に走行可能なオールドカーを目にし、自分がミニカーで持っていた憧れの車たちを実物で見られたことは、過去の技術と情熱を感じる貴重な体験でした。
トヨタ博物館での体験を通じて、自動車が単なる乗り物ではなく、人類の夢や価値観を映し出す「歴史そのもの」であると感じました。過去の名車たちが、今の我々の生活を形作り、未来の技術革新へとつながっている。
歴史を知ることで、未来が見えてくる。
大阪万博で展示予定の『空飛ぶ車』を目の当たりにする日が、今から楽しみです